メディアリテラシー教室

「これを食べると病気が治る」は本当? 健康情報のデマに惑わされないために

Tags: デマ, 健康情報, 誤情報, メディアリテラシー, 情報判断

はじめに

最近、インターネットやスマートフォンのメッセージアプリで、健康に関する様々な情報が飛び交っています。例えば、「特定の食べ物を食べると、どんな病気も治る」「この方法を試せば、すぐに健康になる」といった内容です。

しかし、これらの情報の中には、残念ながら科学的な根拠がなく、誤った情報、つまり「デマ」が数多く含まれています。デマを信じてしまうと、大切な健康を損ねたり、思わぬ被害に遭ったりする危険性があります。

このページでは、そうした健康に関するデマに惑わされず、正しい情報を見分けるための大切なポイントをご紹介いたします。

身近な健康デマの例と注意点

私たちは日頃から、テレビや雑誌、友人からの情報などで「〇〇は健康に良い」「△△は体に悪い」といった話に触れる機会が多いものです。特に、インターネットやLINEなどでは、以下のような形でデマが広がりやすい傾向にあります。

健康情報のデマを見分けるための3つのポイント

では、これらの情報の中から、何が正しくて何が誤りなのかを見分けるにはどうすれば良いでしょうか。次の3つのポイントを心に留めておきましょう。

  1. 情報源を確かめる その情報は、誰が発信しているものでしょうか。国の機関(厚生労働省など)、大学や研究機関、信頼できる医療機関など、専門知識を持ったところが発信している情報でしょうか。個人のブログやSNSでの書き込み、出どころが不明なメッセージなどは、特に慎重に確認する必要があります。例えば、「〇〇大学の研究で判明!」と書かれていても、本当にその大学の発表なのか、少し調べてみるだけでも見えてくるものがあるかもしれません。
  2. 内容が「絶対」や「奇跡」を謳っていないか確認する 「これをすれば絶対に治る」「奇跡が起きた」「画期的な新発見」といった、誇張された言葉や極端な表現が多く使われている場合、デマである可能性が高いです。科学的な発見や医療の進歩は、通常、慎重な言葉で表現され、効果には個人差があることが明記されています。
  3. 他の情報と比較して裏付けを取る 一つの情報だけで信じ込まず、他の複数の信頼できる情報源と照らし合わせてみましょう。もし、ある情報が、他の信頼できる情報源では全く触れられていない、あるいは内容が大きく異なる場合、その情報の信憑性は低いと考えられます。例えば、気になる健康情報を見つけたら、まずは公的機関のウェブサイトなどで関連する情報を検索してみることをお勧めします。

もしデマだと気づいたらどうするべきか

もし、受け取った情報がデマであると気づいた場合、最も大切なことは、安易に他の人に広めないことです。善意で情報を共有したつもりでも、それがデマであれば、かえって周りの人を危険にさらすことになりかねません。

不安な気持ちになったり、どうしても確信が持てない場合は、決して一人で抱え込まず、信頼できる家族や友人、あるいは医療の専門家や公的機関に相談するようにしてください。

おわりに

インターネットやスマートフォンの普及により、私たちは多くの情報に触れることができるようになりました。それは大変便利なことですが、同時に、誤った情報を見極める力がこれまで以上に求められています。

焦らず、落ち着いて、一つ一つの情報と向き合うことが大切です。今日ご紹介したポイントが、皆様がデマに惑わされず、安心して情報と付き合っていくための一助となれば幸いです。

詳しい情報は、図や動画でも分かりやすく解説しておりますので、ぜひそちらもご覧になってみてください。